ちょっと待って!キャッシングでの債権整理を気軽してはダメな理由
手軽とて無計画に使うことは危険
小額のキャッシングからでもずさんな返済計画で返済不能に陥り、多重債務を負ってしまうこともそれほど珍しい時代ではなくなってきました。一般にも普及したキャッシングですが、便利の対価はきっちり発生しているという事ですね。
まともな場所で借りられないとなると結局行き着くところは闇金ということになりかねず、頭を抱えている人もいるのではないでしょうか。しかし、日本においてはこういった場合のためにいろいろな救済方法が整備されています。そのうちの一つに債権整理がありますが、実施するのは素人では無理で、弁護士に相談する必要があります。万が一の為に覚えておきましょう。
(⇒闇金融に頼ってはならない理由)
債権整理を決断する前に
債務整理は正式に言うと、裁判所において債権者(貸し手)と債務者(借り手)が話し合って返済方法などを決めることを言います。これには債務者の状況に応じて次の4種類があります。
債務整理の方法の1つ目は任意整理と呼ばれるものです。任意整理は裁判所には行かず、債務者の代理人である弁護士と債権者との間で行われる債務整理の方法です。
これにより利息制限法が適用され債務を減額して、長くて5年の返済計画がたてられる事になります。この方法は意見の集約が出来ず物別れになる可能性があります。
2つ目は特定調停と呼ばれるものです。特定調停は債権者と債務者が裁判所に行って、調停委員という人の下で債務整理を行う方法です。この方法も利息制限法の適用で債務が減額され、長くて5年の返済計画がたてられる事になります。この方法も意見の集約が出来ず物別れになる可能性がありますので、すぐに解決できると安易に使ってはいけません。
3つ目は個人民事再生と呼ばれるものです。個人民事再生は裁判が行われ、これによって減額された債務を3年間返済することで、残りは免除になる債務整理の方法です。上2つは物別れの可能性がありましたが、この方法にはありません。住宅ローンがあった場合はそれ以外の借り入れを整理して払う事ができますので、住宅ローンで購入した物件を手放す必要はありません。
(⇒住宅ローンの使いどころ)
4つ目は自己破産と呼ばれるものです。自己破産は債務者が裁判所に申し立てて行われるもので、債務者の資産を返済に充てた後、残りの債務を免除する債務整理の方法です。一番確実にあらゆる借金を帳消しにできる方法ではありますが、その分資産は無くなり生活できる最低限しか自分には残りません。まさに最後の手段なのです。
債務整理は軽々しく使うものじゃない
どの方法を使うにしろ、社会的信用が堕ちるリスクが伴うことは言うまでも有りません。たとえ1万円のキャッシングと言えども自分の返済能力を見極め、余力を残した返済計画をたてた上で借りるようにしなければ、一度自己破産をしたとしてもすぐに二の舞になるでしょう。
(⇒計画性こそが借金完済の必須事項)
今現在、多重債務を背負っている場合や返済に四苦八苦していて、闇金などに手を出そうと考えている場合には、身近な人に話してすぐに公的機関で相談するか、弁護士に相談してください。公的機関では無料相談も行っていますし、両者とも厳重な守秘義務がありますから、安心して相談できます。